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「~という事件」と「~という報告」

同格もどき構文に要注意!「~という事件」は、接続詞のthatでいいでしょか?

incident (事件)accident (事故)case (事例)situation (状況)system (制度)など具体的事象を表す名詞は、同格のthat節を使わず、in which whereなどの前置詞+関係代名詞か関係副詞を従えます。

② idea (考え)、remark (発言)、report (報告)、feeling (感情)、fact (事実) など、情報を伝える語は、同格のthat節を従えます。このthatは接続詞です。

次の日本語を英語で表現してみましょう。

(a) 幼い子供が、性犯罪者の餌食になるという事件がこのところ何件かありました。

(b) 犯罪の手口を事細かに報道し過ぎると模倣犯につながるという報告もこれまでにあります。

[表現の手引き]

(a) 「性犯罪者」は、sex offenders、「~の餌食になる」は、fall victim to ~という表現があります。「~という事件」は、cases in which ~です。reportやbelief等と違って、case、incident等は、人が一般に体験する具体的事象を表す名詞です。その中で何をしたのか、どんなことがあったのかの説明を付け足すわけですから、in which ~を使います。また、in whichの代わりにwhere を用いて、cases where ~としてもかまいません。the case that ~が、使われるのは、It is certainly the case that the earth is growing warmer.「地球が温暖化しているというのは確かに事実だ」のような時で、この場合、caseは、「例」、「事件」という意味ではなく、「事実」という意味で捉えられていて、that節は形式主語itを立てる真主語となっている形です。

(b)「犯罪の手口」は、criminals’ MOs(=modi operandi)、「事細かに報道し過ぎる」は、the excessive and elaborate broadcasting。「模倣犯につながる」は、lead to imitative crimesです。「~という報告もこれまでにあります。は、there have been some reports that ~の形を使います。The newspaper reported that ~の形の文から、the report that ~という形が、I believe that~ から、my belief that~の形が考えられます。つまり、考え、感情、報告の内容を説明する動詞の後にthat節が来るように、考え、感情、報告を意味する名詞の後にもthat節(同格節)が出てきます。

[解答]

(a) There have been some cases recently in which young children fall victim to sex offenders.

(b) There have been some reports that the excessive and elaborate broadcasting of criminals’ MOs may lead to imitative crimes.

 

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